福岡に帰るたびに福岡県民は思う。福岡は素晴らしい街だ。本当に心からそう思う。今後どこかに超長期的に定住するなら必ず福岡を選びたい。まぁ仕事や夢の関係でおそらく東京になるだろう。東京で金を積んで福岡の暮らしを実現させたい。とりあえず東京で電車には乗りたくないし街を歩きたくもない。おおよそ福岡の良さは3つに収束されると思う。第一に食べ物が安くて美味しいこと、第二に交通の便が良いこと、第三にゆとりがあること。第一と第二に関しては、多くで語られていると思うので、第三について、私の日記という文脈で書く。この日記を読んでいる方にはご理解いただけるだろうが私は窮屈なものが苦手だ。満員電車やエレベーター、校則、リクルートスーツ、人混み、大勢の飲み会、タイトなスケジュール。人との距離が近くなると息の仕方がわからなくなるし、人からの抑制を感じると胸の奥がヒュッと音を立ててきつく締まる。ダメだとわかっていても、目をそらしてそのまま自然に分解されて消化とか分解とか中和とか、されてくれないだろうかと逃げてしまう。逃げれば逃げるほど立ち向かう相手が凶暴になると知っているのに、とても素直だから今のことしか考えていない。反射で生きてる。そんな人間にも、福岡や優しい街だ。街は平日でも緩やかに時間が流れているし、人と人との間は広く、空が高い。風は、分厚くて柔らかな肌触りをしている。人間がいる限り、他人からの圧力に私は苦しむのだろうから福岡でもその影響を受けているのだが、比較的福岡では安心できる。福岡は私にとって安心できる場所になった。なってしまった。それが同時に焦燥へと昇華し、今や東京に片足を踏み込んでいるのだろう。バランスが難しい。早く福岡と東京の間に住みたい。そうだ上空に住めればいいのに。人が上空に住めるようになるのはいつだろう。飛行船が欲しい。飛行船に住みたい。私は反射で生きているので、高いところが大好きだ。