自分が主人公の小説を書こう、自分の人生をかけた物語を書こう、全部の自分をひとつの物質で説明させよう。というところで話は収束した。

エリートだったりとか、目立つものだったりとか、キラキラしているものだったりとか、どこかわからない有象無象の世間、大衆、モブが、「すごい」「かっこいい」と思うもの、優秀さのテンプレート、そんなものに意味はないとわかっているはずなのに、どうしてもある私の中の世間がそれを渇望してる、若さ故にかもしれないが、乾きを潤おそうとしてしまう。しかし、そこに違和感はある、ただのラベルに満足していいのか、甘んじていいのか。私の上に何かを貼り付けやがって、私というものは虚無で、私が私であることよりも優先されるものがある場所、きっと、どこかで自分を諦めたり、何から目を背けたり、折り合いをつけなければならない。私はそんな場所で自分の命を燃やせるのか。ずっとモヤモヤしていて、自分の中にある、熱、ぬるいけど確かな熱に、まだ蓋をしきれも、油を注げもしていなくて、そんな自分が最高にダサいことも知っている。そしてこの葛藤全てが、まだまだ子供だからということもわかっていて、加えてそんな現状を覆すほどの強い戦力も持ち合わせていない。悔しい。一人ではやはり勝てない。今はただ、強さと、私という集団、私という組織、私という国を動かすための神話が必要だ。